9月9日の昼、六本木の旬房で光悦を。松茸が前菜と御椀と釜炊きの三度出てくる、秋の入り口の七品。
コース
松茸 菊菜 菊花浸し/琵琶鮎 煮びたし/琵琶鱒押し寿司 いくら/常節 利久麩 白和え/才巻海老 スイートポテト
黒い折敷に金の丸。高台の器に松茸と菊菜の菊花浸し、織部の小鉢に常節の白和えとクコの実。小枝の上に琵琶鱒の押し寿司といくら、才巻海老、琵琶鮎の煮びたし。銀杏の葉と、紅葉の形に抜いたスイートポテトのチップ。
さっぱりしていて、味はまあまあ。
萩真薯 蟹 銀杏 小豆/松茸 いちょう丸十 青味 酢橘
黒い椀に、松茸の大きな一片と萩真薯。いちょう形の丸十、酢橘の輪切り、青味。
香りは松茸で、味は出汁。ただ松茸単体で食べても、松茸らしい感じがちゃんとある。
御造里 本日の三種
この日の三種は鯛、アオリイカ、鮪。黄色い菊形の鉢に、大葉と大根おろし、わさび。醤油は7年熟成のもの。
どのネタも旨味があるが、7年熟成の醤油がコクを追加して、まろやかになる。
甘鯛 木の子焼き/萩銀杏 菊蕪 焼目栗
甘鯛の木の子焼き。上に卵黄とサラダ油で作ったマヨネーズのようなソースときのこ。串に刺した萩銀杏はアラレの衣、横に焼目栗。
きのこ焼きのおかげで香ばしくて美味い。栗は甘味より旨味が立つ。
蓮根葛まんじゅう 黄金穴子旨煮/紅葉人参 モロッコいんげん 葛あん 山葵
白い椀に蓮根の葛まんじゅうと、焼き目のついた黄金穴子の旨煮。紅葉の形の人参、モロッコいんげん、葛あん、山葵。
穴子は香りも味も香ばしい。蓮根はもちもちで、少し甘味がある。
松茸と京赤地どりの釜炊き御飯 赤出汁 香の物
銅の釜に、松茸と京赤地どりの釜炊き御飯。三度目の松茸。取り分けた御飯に香の物と、揚げの入った赤出汁。
水菓子・和菓子
和菓子は栗の入った餡の菓子で、黒文字で。水菓子は巨峰、梨、ザクロ。
まとめ
9月の光悦は、松茸で組んであった。前菜の菊花浸し、御椀、釜炊き御飯と三度出てきて、香りの出し方が毎回違う。浸しでは菊菜と一緒に冷たく、椀では出汁の上に香りだけを乗せ、釜炊きでは鶏と一緒に炊き込んで御飯に移す。
もう一つ印象に残ったのは御造里の醤油だった。7年熟成のもので、鯛もアオリイカも鮪も、醤油のコクが乗ってまろやかになる。ネタより醤油を覚えている御造里は珍しい。
前菜には琵琶湖の鮎と鱒、焼物には焼目栗と萩銀杏。夏の乾山から三週間で、皿の上はすっかり秋になっていた。
次は冬の光悦を見てみたい。松茸の後に何を三度出してくるのか、蟹の時期に来てみたい。