余市SAGRAで夏の雲丹と余市ワインペアリング
シードルとトマトのフレッシュな酸味から始まり、鮎やヒメマス、トキシラズなどの魚介類と合わせた繊細な料理が続きます。特に余市、美国、積丹と思う存分に雲丹を使った料理では、さまざまな調理法や組み合わせで雲丹の濃厚な旨味が存分に楽しめます。全体を通して、北海道の素材の良さとワインのペアリングを最大限に引き出した贅沢な味わいが堪能できるコースでした。
目次
余市SAGRA
余市SAGRAはイタリアンのオーベルジュです。「できる限りの土地のおもてなし」という考えのもと、近郊の食材と近郊のワインを組み合わせて提供しています。食材は季節によって色々と変わり、それも含めてその土地を感じることが出来ます。
料理
今回は積丹の旬の雲丹が目玉です。また余市ワインとのペアリングも注目です。
メニュー
下記が7月のメニューです。
シードルとトマト
環と鮎
Zaku Roseとヒメマス
ピノ・ノワールとトキシラズ
KOYACHIパストゥグランとヒグマのパテ
雲の時間と余市雲丹
Cuvée 002と美国雲丹
雲丹フォカッチャ
ドングリとバフンウニ
オーリーと積丹余別雲丹
さくらんぼ
シードルとトマト
Pink OrchardsのRiver&Field Barrel-aged 2020です。北海道余市町産りんごを使用したドライシードルは、フルーティな香りとフレッシュな爽やかな酸味が特徴で、一杯目に相応しくトマトとの相性も良いです。
軽い酸っぱさと苦味の中で、トマトの甘さとみずみずしさが引き立ちます。またさくらんぼや巻貝、ピーマンのシャキシャキとした食感が加わり、さっぱりとした前菜に仕上がっています。
環と鮎
じきの環 2021です。トロピカルフルーツの香りと複雑な酸味が特徴です。鮎や野菜の甘味を引き立てます。
余市産の鮎はふっくらとした身です。ズッキーニやスイカ、メロンの皮、キュウリと合わせることで、それらの皮の苦味やハーブが鮎の味わいを引き立てています。さらに、山椒のスパイシーな風味が全体にアクセントを加え、非常に美味しいです。
Zaku Roseとヒメマス
ドメーヌ・タカヒコのヨイチノボリ Zaku Rose 2022です。ザクロのような刺激的な酸味と複雑な味わいが特徴のロゼワインです。ヒメマスと花やさくらんぼの組み合わせが際立っています。
支笏湖産のヒメマスはルイベで提供され、味は控えめながらも後からじわじわと広がります。さくらんぼのマリネやウドのピクルス、野良にんじんの花とのペアリングが素晴らしく、ビネガーの酸味は控えめで、全体のバランスが絶妙です。
ピノ・ノワールとトキシラズ
ココ・ファーム・ワイナリー こことあるシリーズ のピノ・ノワール 2017です。フルーティかつフローラルなアロマと硬質な酸が豊かなピノ・ノワールです。トキシラズと出汁の旨味に良く合います。
トキシラズと夏のアスパラです。餡はしっかりとした出汁の風味が感じられ、トキシラズの豊かな旨みと見事に調和しています。そこにアスパラの爽やかな風味や米とともに素晴らしい味わいを楽しめます。
KOYACHIパストゥグランとヒグマのパテ
ランセッカ KOYACHI パストゥグラン 2022です。カシスやブラックベリーといった黒い果実の豊かな香りが特徴です。ゴボウとヒグマと相性が良いです。
野良のゴボウを使ったパンには、ゴボウの風味がしっかりと練り込まれています。パテにはヒグマの肉が使用されており、癖がなく、非常に食べやすいです。パテは豊かな味わいの鹿肉のような風味を持っていて、ゴボウパンとパテの組み合わせは相性が良いです。
雲の時間と余市雲丹
ココ・ファーム・ワイナリー こころみシリーズ 雲の時間 2019です。さわやかな伸びのある酸味が特徴で、ほろ苦さや香ばしさも感じられます。焦がしたパプリカに良く合います。
余市産の雲丹と焦がしたパプリカと茄子です。ミョウバンの風味がパプリカによって緩和され、雲丹本来の濃厚でクリーミーな味わいが引き立ちます。焦がしたパプリカと茄子の香ばしさとスパイスのアクセントが、複雑でバランスの取れた味わいにします。
Cuvée 002と美国雲丹
ドメーヌアツシスズキのCuvée 002 2021です。ピノ・ノワールとケルナーをブレンドした特別なキュヴェで、軽やかで飲みやすいワインです。雲丹とトマトの甘さに良く合います。
美国産の雲丹とトマトと塩辛です。雲丹は自然の甘さがあり、高糖度のトマトが雲丹の旨味を際立たせます。さらにデザートワインのオリで作られた塩辛とハーブが全体の味を引き締めており、バランスの取れた美味しさが特徴です。
雲丹フォカッチャ
雲丹と海藻のフォカッチャです。もちもちとしたフォカッチャの食感と、ほのかな塩味が特徴的です。さらに海藻と雲丹の組み合わせが絶妙で、それぞれの風味が見事に調和しています。
ドングリとバフンウニ
ドメーヌモン ドングリ 2021です。繊細で複雑な香りを持ち、フレッシュで程よい果実感が楽しめます。バフンウニの味わいに良く合います。
バフンウニとワラビを乗せたもちもちパンです。雲丹の旨味とワラビが絶妙なバランスで調和しています。またパンのほのかな甘さとウニの甘さが口の中に広がり、余韻として残る風味が魅力的です。
オーリーと積丹余別雲丹
ドメーヌ・タカヒコのヨイチノボリ オーリー2020です。熟成によって複雑な風味が生まれ、深みと豊かな香りが加わったワインです。スープの出汁に良く合います。
積丹余別産の雲丹を使ったタリオリーニです。雲丹の香りが口から鼻へと広がり、その芳醇さを楽しむことができます。クリームベースのスープは出汁が効いており、全体的に優しい味わいです。また全ての食材が一体となった後の余韻も格別です。
さくらんぼ
さくらんぼシュークリームです。さくらんぼの甘さが際立ち、外側はさくら塩漬けがふんわりと香ります。クリームとさくらんぼの絶妙なバランスが楽しめます。
まとめ
シードルとトマトのフレッシュな酸味から始まり、鮎やヒメマス、トキシラズなどの魚介類と合わせた繊細な料理が続きます。特に余市、美国、積丹と思う存分に雲丹を使った料理では、さまざまな調理法や組み合わせで雲丹の濃厚な旨味が存分に楽しめます。全体を通して、北海道の素材の良さとワインのペアリングを最大限に引き出した贅沢な味わいが堪能できるコースでした。