余市SAGRAで秋のきのこと余市ワインペアリング
秋の山菜を中心に余市の食材を存分に楽しめるコースです!舞茸を始めとして「皇帝のきのこ」タマゴタケや「幻のきのこ」香茸など、きのこの美味しさを最大限に味わえるきのこ尽くしな内容です。それらとの余市ワインペアリングも非常に相性が良く、お互いの良さを引き出す素晴らしい秋のコースでした。また次の季節の食材も楽しみです!
目次
余市SAGRA
余市SAGRAはイタリアンのオーベルジュです。「できる限りの土地のおもてなし」という考えのもと、近郊の食材と近郊のワインを組み合わせて提供しています。食材は季節によって色々と変わり、それも含めてその土地を感じることが出来ます。
料理
今回の食材はきのこが目玉です。また余市ワインとのペアリングも注目です。
全体の雰囲気はこちらも参考にしてください。
メニュー
下記が10月のメニューです。
ナカイ・ヨイチ・シードルとフリット ナカイブランとニシン カミサトブランと鮎 Sagra Roseとヒラマサ 旅路と舞茸・筋子 薄橙と松茸 夕とホッキ ドングリとタマゴタケ ヨイチノボリと熊肉 セツナウタと香茸 りんごティーとベイラープルーン オーリーとチョコ
ナカイ・ヨイチ・シードルとフリット
中井観光農園のナカイ・ヨイチ・シードルです。透明感があるさっぱりとしたスパークリングワインです。一杯目に相応しく、フリットとの相性も良いです。
そば粉で揚げたトマトのフリットです。トマトは自然に育てて厳選したものを選んでいて、食感はもちろん食べ頃で味も甘すぎず酸っぱすぎずそのバランスが完璧です。サクサクな衣がその味を包み込んでいる感じと、塩がその甘さを引き立てて美味しいです。
次はアオリイカのフリットです。アオリイカは厚めですが噛みごたえは衣と相まって柔らかいです。また味もさっぱり目かと思いきや、噛むごとにイカの旨味を感じます。
ナカイブランとニシン
ドメーヌタカヒコのヨイチノボリ ナカイブランです。ケルナーを中心に色々な甘みがあり、それが料理のニシンとも合いますが生姜の辛口な味も中和させてくれます。
ニシンと生姜を大葉で巻いたものです。ニシンの上には野良ニラの実や梅ソースがかかっています。 肌寒くなった秋には辛い食べ物ということで、シャキシャキして食べやすいですが大きめの生姜なので結構辛いです。それに隠れてしまいそうなニシンですが、単体で食べるとその濃厚さに驚きます。そこに大葉などがアクセントとなりさっぱり仕上がっています。
カミサトブランと鮎
蘭越いとう農園のカミサトブランです。酸と果実味のバランスが良く、料理の鮎やお粥の出汁とも合います。
余市の鮎のお粥です。おこげは出来立てなのでザクザクとした食感です。香りも味も鮎を感じますが、鮎特有の苦味はあまりないです。山椒などが良いスパイスとなり、食べる度に味が変化して面白いです。
Sagra Roseとヒラマサ
ドメーヌタカヒコのヨイチノボリ Sagra Roseです。心地よい酸があるロゼで、それが料理の酸とも良く合い美味しいです。
ヒラマサと茄子とプルーンです。ヒラマサは脂が乗っていて、それがマリネした茄子やプルーンの控えめな酸っぱさがちょうど良いバランスです。上にある野菊の花やソースなど上手く調和できていて美味しいです。
旅路と舞茸・筋子
LOWBROW CRAFTの旅路です。紅塩谷という品種の複雑な味わいです。それが料理の舞茸フリットや筋子フリットと共に不思議と合うので、ペアリングとしては懐が広いです。
舞茸のフリットと桃です。大きめの舞茸で香ばしい匂いが特徴です。舞茸はかなりサクサクで口の中でも香りが広がります。部位によって味が変わり、傘の方が濃厚です。酸味も少しある桃と赤ワインで煮たバラ肉と一緒に食べると、後味も含めてかなり余韻を楽しめます。
カキドオシの葉っぱです。これを自分で細かく千切ってフリットにかけます。指に残った匂いも一緒に楽しめます。
筋子のフリットとじゃがいもです。筋子はフリットによって旨味が閉じ込められた感じがあり、まろやか味で非常に美味しいです。じゃがいもはマッシュドポテトと刻んだポテトの2種類あります。どちらもじゃがいもらしい甘さがありますが、カキドオシの葉っぱのおかげで脂っこくなくしつこくないです。筋子の濃厚な旨味がフリットの軽い塩とじゃがいもの甘さにより相互作用でより強く感じられて素晴らしいです。
薄橙と松茸
ドメーヌ・アツシスズキの薄橙です。余市ワインなので出汁とも問題なく合いますが、どちらかというとハタとの相性が個人的に良いかなと思います。
札幌の松茸とハタのだし汁です。鰹節のシンプルな出汁に松茸の芳醇な香りがします。ハタは脂がのっていて味も濃厚です。ただ松茸もそれに負けない程で、渋みというかきのこらしい旨味が良く合います。ピノノワールビネガーがそれらをすっきりとまとめます。
夕とホッキ
じきの夕です。ツヴァイゲルトらしいスパイシーさは抑えめで、それが料理の苦味とも程よく合います。
ほっきとピーマンと茄子に、万願寺とうがらしなどを焦がしたピューレです。UFOピーマンと呼ばれるユニークな形をしたピーマンで、シャキシャキとした食感や程よい苦味と甘みを感じて非常に新鮮です。ほっきは噛みやすいぐらい柔らかいです。食材同士で味や食感の組み合わせが良く美味しいです。
ドングリとタマゴタケ
ドメーヌモンのドングリです。オレンジ色のピノグリで、熟成しているのもありピノグリの味を心ゆくまで楽しめます。この味わいだからこそ料理の際立った味にも負けずに、ペアリング度合いも高いです。
タマゴタケのリゾットです。タマゴタケは「皇帝のきのこ」と呼ばれるだけあり想像以上に美味しかったです!カビというよりはナッツや土のような風味があり、単体で食べても味を楽しめます。それが牛のタルタルに負けないぐらい濃厚で、リゾットとしての完成度も高いです。
ヨイチノボリと熊肉
ドメーヌ・タカヒコのヨイチノボリ LOWBROW CRAFTです。ツヴァイゲルトの力強い味が特徴で、それが料理との熊肉やソースとも良く合います。
熊肉と茄子の団子です。熊肉はジビエ特有のクセは若干ありますが、上にある野草のちどめぐさやきのこが味を包み込んでます。またカレースパイスのようなソースも熊肉と良く調和して優しい味に仕上がっています。
セツナウタと香茸
登醸造のセツナウタです。ツヴァイゲルトがメインですがロゼと言われるだけあり、味わいはフレッシュな果実味と軽快さがあります。料理の香茸の旨味を活かし余韻も一緒に味わえます。
香茸のフリットとおこげご飯です。 幻のきのこと呼ばれる香茸は非常に芳醇です!香りが立ち、甘みだけでなく旨味やコクがあり美味しいです。ツヴァイゲルトやおこげご飯の香ばしい味との組み合わせで出汁感が増し、和の調和という感じです。そして口の中に余韻が残り食べたあともしばらく楽しめます。
りんごティーとベイラープルーン
デザートはベイラープルーンです。上に焦がしキャラメルとクリームを載せて、下にはザクザクした生地があります。食感や味はシュークリームに近いですが、見た目ほど甘くなくプルーンの味を十分に楽しめます。
りんごとお湯だけのティーです。シンプルにりんごそのままの味わいで締めにちょうど良いです。
オーリーとチョコ
ドメーヌ・タカヒコのヨイチノボリ オーリーと、そのオーリーを使ったチョコケーキです。オーリーの葡萄とチョコレートが良く合うので、ちょうど良い濃厚さです。そこにオーリーのペアリングは当然のことながら良く合います。
まとめ
秋の山菜を中心に余市の食材を存分に楽しめるコースです!舞茸を始めとして「皇帝のきのこ」タマゴタケや「幻のきのこ」香茸など、きのこの美味しさを最大限に味わえるきのこ尽くしな内容です。それらとの余市ワインペアリングも非常に相性が良く、お互いの良さを引き出す素晴らしい秋のコースでした。また次の季節の食材も楽しみです!