パークハイアット東京 梢で1月の匠で絶品の白味噌仕立
1月の匠は、蟹や黒むつなど冬の食材を見事に活かし、繊細で洗練された味わいを楽しめました。特に白味噌仕立てや沢煮などで出汁の複雑で繊細な味わいは梢の料理の真髄を感じさせてくれました。また料理一つ一つが食材の本来の美味しさを引き出しながら深みを感じられて、梢ならではのスタイルが体現されています。まだまだ様々な冬の食材が残っているので次回の匠も楽しみです。
目次
梢
パークハイアット東京の日本料理「梢」では、都心の絶景を眺めながら、季節ごとの食材を活かした繊細な料理が楽しめます。それを引き立てる銘酒や美しい盛り付けと器も特徴です。落ち着いた雰囲気の中で、日本の伝統とモダンが融合した空間で日本料理の五感のご馳走を堪能できます。
匠
匠は料理長こだわりの日本各地より厳選した旬の食材がつまった9品のコースです。旬の食材を最大限に生かした料理を提供し、食材本来の味を引き出すための伝統的な調理と現代的なアプローチの融合から日本の自然と文化を楽しめます。
今回は1月の匠コースのメニューを上から順に紹介します。
メニュー
- 先付 胡桃和へ 鰤温薫炙り 京菜種 富有柿
- 向付 北海津合蟹のかつ 雪の下人参のソース
- お椀 白味噌仕立 真鱈雲子炙り 大黒占地 芽甘草
- 造り 鮪とろ 羽太炙り 煽り烏賊
- 八寸 九品盛り
- 焼物 黒むつ黒酒焼き 海老芋おかき揚げ
- 進肴 甘鯛と帆立貝沢煮 聖護院大根 うるい 椎茸
- 食事 和牛香味炙り焼きご飯 汁 香の物
- デザート 里芋クリームプリン 揚げ刻み湯葉 黄身ソース
料理
先付
先付は、胡桃和えにした鰤です。筍や菜の花、そして柿のシャキシャキとした食感が料理に爽やかさを加え、春の野菜と果物のフレッシュな味わいがあります。鰤の豊かな旨みと胡桃の深い風味が引き立てられつつ、繊細な味の重なりを感じます。
向付
向付は、蟹がぎっしりと詰まった北海津合蟹のかつです。カニクリームコロッケのような濃厚さはなく、代わりに蟹本来の繊細な風味が際立ち、噛むごとにその豊かな味わいが広がります。人参のソースはその穏やかな味わいが蟹の味を引き立てて、全体のバランスを上手く整えています。
お椀
お椀は白味噌仕立です。梢の名物料理のひとつに白味噌仕立ての新年のお雑煮がありますが、梢の白味噌仕立ては味わいは深くコクがあります。特にトロッとした炙り雲子が加わることで、その濃厚な味わいが白味噌の優しい甘さと見事にマッチし、一層の豊かさをもたらしています。また、大黒占地も控えめながらも全体の味に地味に良いアクセントを加えています。
造り
造りは鮪とろ、羽太炙り、煽り烏賊の3種です。鮪とろは非常に柔らかく、豊富にのった脂がその味わいを際立たせ深みのある美味しさです。一方で、羽太炙りは表面を軽く炙ることで香ばしさを加えつつも、身はしまっていて豊かな旨味が口の中に広がります。煽り烏賊は特有のねっとりした食感と、優しい甘みが感じられます。
八寸
八寸は季節感溢れる食材が綺麗に盛り付けられています。様々な味を少しずつ食べられるのでそれぞれ楽しんで味わえます。濃い味の食材もあるので日本酒のおつまみに丁度良いです。
焼物
焼物は黒むつ黒酒焼きです。黒むつの皮には多彩な味わいが滲み出ていて、食べるごとに深い風味が楽しめます。黒むつの身はやや塩辛さが感じられるものの、その濃厚な旨味が口の中で広がり美味しいです。添えられた海老芋のフライは外はサクサクで中はふっくらしていて、旨味が閉じ込められており絶妙な味わいです。
進肴
進肴は甘鯛と帆立貝沢煮です。出汁をベースに肉、魚、野菜の様々な旨味が絡み合っています。甘鯛はそのしっかりした味わいとほろほろとした身の食感が特徴で、出汁と共に深い味わいを楽しめます。一方、帆立はそのプリプリとした食感が十分に楽しめ、出汁との相性も抜群です。また聖護院大根の自然な甘さが他の食材の味を引き立て、料理全体の味わいを豊かにしています。この繊細でバランスのとれた沢煮は、梢らしさを感じさせる一品です。
食事
食事は和牛香味炙り焼きご飯です。柔らかくジューシーな和牛に山椒のピリッとしたアクセントが肉の風味を引き立てます。さらに濃厚な黄身を絡めることで、全体の味わいが豊かになり一層の味の深みが増します。加えられた玉ねぎチップは香ばしさを与えていて、それらのトッピングが和牛の味わいを引き立てることで一層美味しく感じます。
デザート
デザートは里芋クリームプリンです。このクリームプリンは黄身ソースのおかげで卵の風味が際立ちますが、甘さは控えめで意外にもすっきりとした後味が楽しめます。またトッピングされた揚げ刻み湯葉がサクサクとした食感で、クリームプリンのなめらかさとの対比を楽しむことができます。
まとめ
1月の匠は、蟹や黒むつなど冬の食材を見事に活かし、繊細で洗練された味わいを楽しめました。特に白味噌仕立てや沢煮などで出汁の複雑で繊細な味わいは梢の料理の真髄を感じさせてくれました。また料理一つ一つが食材の本来の美味しさを引き出しながら深みを感じられて、梢ならではのスタイルが体現されています。まだまだ様々な冬の食材が残っているので次回の匠も楽しみです。